冬のノート [冬:冬支度(要約編)]
・この「冬支度(要約扁)」は、参加者の方とのやりとりの部分<進行の様子>は
話題毎に要約しました。
・また、リーダー(とコ・リーダー)が ”どのようなことを考えながら実施してい
たか”を、なるべく多く記すようにしました。
テーマ:冬支度(要約編)
<テーマの目的>
テーマ:冬支度
目 的:11月に入り、寒くなってきましたので、このテーマを選びました。
今の時代は、電気のスイッチを押せば簡単に家中が暖くなり、「冬支度」と
いう言葉もあまり聞かれなくなりました。
しかし、参加者の皆さんが育った頃の家には「すきま風」が入り、暖房とい
えば炬燵(こたつ、電気ではなく、炭や練炭で暖めるもの)、囲炉裏(いろ
り),火鉢の時代です。
その頃の冬の準備と寒さ対策についてお話いただきました。
<実施日と参加者>
実施日:11月中旬.
場 所:グループホーム(デイサービス併設)
参加者:6名(100才台女性1名と90才台女性4名は要介護2~4,
80才台女性1名)実施日:11月中旬.
場 所:グループホーム(デイサービス併設)
参加者:6名(100才台女性1名と90才台女性4名は要介護2~4,
80才台女性1名)
<進行予定>
①もうすぐ12月。寒くなってきて、お正月も近付いていることを確認。
②「寒い季節を迎える準備」についてお話していただくことを伝え「冬支度」
という言葉を、参加者の方から答えていただく。
③簡単な自己紹介を兼ねて、お名前と「冬が好きか、嫌いか」をお聞きする。
・自己紹介では「冬が好きか、冬が嫌いか」その理由を一つだけあげて、
ご自分の立場をはっきりと明言していただく。
・「冬が嫌い」という方と、「冬が好き」という方と、双方に分かれての
討論会のような雰囲気の時間もあれば、とも思いました。
④「冬は寒いから嫌い」という方が多いと思われるので、寒さ対策をどうさ
れていたか、いろいろとお聞きする。
⑤寒さ対策として、炬燵(こたつ)、湯たんぽ、火鉢(ひばち)、囲炉裏に
ついて話されると思われるので、最初は、炬燵か湯たんぽか、どちらかに
話題を絞り、皆さんにお話していただく。
⑥湯たんぽの話の際には、実際の湯たんぽを手にとって見ていただく。
・湯たんぽは、話題の最初に出すか、或いは、話の途中で見ていただくか、
その場の様子によって判断する。
⑦炬燵(炬燵)の話の際には、話題の途中で、炬燵の中で「猫が暖まってい
る写真」を見ていただき、暖かかったことを思い出していただく。
⑧参加者の方が話された話題に応じ、予定したテーマにこだわらず、より詳
しくお話いただく。
⑨12月からお正月にかけてよく歌われていた童謡を歌い、「冬の歌」につ
いても復習して「歌でも冬支度」をする雰囲気で終了する。
道 具:①湯たんぽ
・昔のブリキ製のものが無いので、コ・リーダーが使用しているプラスチッ
ク製の湯たんぽ(形は似ている)を用意。
②炬燵(こたつ)の中で、猫が暖まっている写真(2枚)
(写真素材サイト「写真AC「(上)、「足成」(下)より)
③囲炉裏(いろり)の写真
(写真素材サイト「足成」より)
④歌詞カード
・「きよしこの夜」、「お正月」、「雪」、「たき火」の歌詞。
<進行の様子>
1)自己紹介について
①見学の方がいたので、自己紹介も兼ねて、皆さんから「冬が好きか、嫌いか」
をお聞きしました。
②見学の方がいると、皆さん、自己紹介は、いつもより発言が多くなる印象も
ありました。
(見学者にも、自己紹介の時に冬の好き嫌いについてお話いただきました)
③「好きか、嫌いか、その理由を一つだけ、簡単に」ということでしたが、
「簡単に」とはならず、いろいろと冬の生活での好きなことや嫌いなことを、
皆さんはそれぞれのご経験をもとに沢山話されました。
2)最初の話題は「炬燵(こたつ)」から
①自己紹介で「冬は大好き。炬燵に入れるから」という発言がありましたので、
炬燵の話題から始めました。
②堀炬燵(ほりごたつ)だったこと、炭で暖めていたこと、中に入って首だけ
出していたこと(子供の頃に)、など、皆さんに共通の思い出のようた。
・「炬燵に入っていた時、隣は、誰と一緒でしたか?」という質問をして、
兄弟のことや、お父さんやお母さんのことを思い出していただくように、
意識しました。
(実際に質問できたのは2~3人の方だけですが、この問いかけをした際に
は、皆さんは、それぞれ、ご自分の子供の頃や、子育ての頃を思い浮かべ
ておられたように思いました)
3)「湯たんぽ」の話題に。
①湯たんぽは、コ・リーダーが使用しているプラスチック製のものを手にとっ
ていただきました。
②昔のようなブリキ製ではありませんが、形は似ているので、回想法の道具と
しては「役に立つ」と思いました。
(湯たんぽは、今でも使っている方がおりますので、昔の話と今の話と、時代
が混じってのお話になりました)
③湯たんぽは「家に一つか、二つあった」という方が多く、貴重な暖房器具で
あったようです。
4)火鉢(ひばち)の話題に
①火鉢の話題に移ったのは、約40分経過した頃でした。
②火鉢の灰には「良い灰と悪い灰がある」こと、「上手に火加減をする方法」、
「いつもヤカン(或いは鉄瓶)がかかっていた」、「火鉢でお餅を焼いた」、
などの話題がでました。
5)囲炉裏の話題に
①囲炉裏の写真を見ていただき、囲炉裏の話題に移りました。
②囲炉裏は、薪(まき)で燃やしますが、薪割りが得意だった方から、薪にも
「良い薪と悪い薪」があり、薪割りのノウハウもあることを教えていただき
ました。
6)農家の冬の仕事について
①農家の冬支度についても、詳しいお話を聴きたかったのですが、時間がなく
なってしまいましたので、お一人からしかお話いただけませんでした。
②冬は、山に薪(たきぎ)を採りに行く時、さつま芋も持って行って、「たき
火で焼き芋を焼いて食べた。残りをお土産に持って帰る頃には、焼き芋は冷
たくなっていた」というお話が印象に残りました。
・ご夫婦二人で山仕事に行き、お土産はご両親に、とのことでした。
7)難聴の方へのサポート
・ボード(白板)に書いて、お話しをお伝えしました。
<実施後に、振り返って>
①最初の自己紹介で、皆さんそれぞれ、ご自身の経験に基づく「好き嫌いの理
由」を話されましたので、盛り上がった雰囲気で「炬燵」の話題に移れたよ
うに思いました。
(その代わり、予定?よりも自己紹介の時間がかかりました)
②「冬の寒さ対策」ということで、「炬燵」と「湯たんぽ」については、ゆっ
くりとお話いただけましたが、「火鉢」と「囲炉裏」については、早足で通
り過ぎ、「農家の 冬の仕事」は、駆け足になってしまいました。
・自己紹介の時に意識しておりました「冬が好き派と嫌い派の討論会」的な
雰囲気は、途中で何処かへ消えておりました。
③今回は、「炬燵」、「湯たんぽ」、「火鉢」、「囲炉裏」など「家族で暖ま
る話題」でしたので、家族のお顔を思い出していただくような質問を意識し
ました。
④準備していた質問の順番とは異なり、皆さんのお話の流れに従って進行して
いった印象でした。
⑤面白いお話がいろいろとあり、楽しかった時を思い出され、笑顔もたくさん
ありましたので、楽しい1時間でした。
⑥反省点の中から
・「進行の様子の(6)」に記しました話題(「ご夫婦で冬山に仕事に行き、
焚き火で焼き芋を作って食べ、お土産に家に持って帰った時は冷たくなって
いた」というお話)につきましては、もっと深くお話いただくことができた
のでは、とも思います。
・例えば、「今から考えて、どう思われますか」(或いは「今のお気持ちの
中でも、とても大切にしておられるのでしょう」)などの問いかけをして
い れば、「懐かしい昔の思い出」について「今は、どう思っておられる
のか」まで、お話していただけたかもしれません。
⑦歌でも冬支度ということで、「お正月」や「雪」を歌っていただきましたが、
季節感がぴったりだったからでしょうか、感情をこめて歌っておられたよう
に思いました。
⑧11月に誕生日を迎えた方がおられたので、施設でバースデイケーキを用意
されました。「ハッピーバースデー」を歌い、美味しくいただきました。
(リーダー: I )
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