私たちはこんなやり方です [実施の手順]
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・回想法はその目的と実施者(医療機関か、介護施設か、地域活動か、ご家庭か)によっ
て、様々なやり方があります。レミニス回想法の会では主として介護施設でのグループ
回想法を行っておりますので、その流れを記します。
<最初に>
・施設のスタッフの方と実施期間や参加者について打ち合わせを行います
→実施回数と期間、実施時間と場所、参加者の人数、施設スタッフからの参加等につい
て打合せを行います。
<実施が決定してから>
①参加予定者について、回想法を行う上で必要なことをお聞きしておきます。
→最初は、お名前、年齢(90才くらい等)、聴力と座位保持について分かっていれば、
大きな支障は生じないように思います。
→出生地や住所、現役時代の職業、趣味等は、回想法のお話の中で分かったことを、
知りえた範囲で少しずつ「個人プロフィール」([記録用紙]参照)に記していくこと
になります。
(この「個人プロフィール」は、野村豊子氏の「個人生活史記録表」 (23)を参考
に簡略化してあります)
(このページに記載の「個人プロフィール」「個人別記録表」「グループ記録表」に
つきましては、「記録用紙」のページもご覧ください。エクセル表示が可能です)
②参加される個人毎に「参加簿」 (または「出席簿」写真参照)を作成します。
→8回(または10回)を「1クール」とし、出席簿を兼ねます。
(毎回、日時とその日のテーマを記入し、出席の証しとしてシールをはります)
→各クールの初回に、「ひまわりの会」のように「○○会」と「会の名前」を付け
ますと、まとまりや進行がスムーズになるように思います。
→参加簿(または出席簿)は、全員が毎回持ってくることが難しい場合が多いので、
会場に入るときにお渡しし、終了時に回収することにしています。 (⇓ 写真をクリックすると、拡大して見ることができます)
③ 「名札」を作っておきます。
→テーブルに置いておき、その席に座ってもらいます。
(名札を座席に。厚手のA4色紙を四つ折りにして作成)
<実施当日の準備>
①食堂(などの静かに話すことのできるスペース)を「貸し切り状態」にして回想法を
行いますので、雰囲気を変えるために新たにテーブルクロスをかけます。
→いつもとは違った“特別の場所”で、特定の話題について語り合うという”日常と
は少し違った時間”を過ごしてもらうための“雰囲気作り”を行っております。
→時には、生花(或いは鉢植の花)などを飾ります。出来るだけ季節感が出るように
も工夫しています。
→その日の参加者に応じて、参加者の座席を決め、名札を置いておきます。
②その日のテーマに合わせて、道具類を飾っておくこともあります。
→例えば「雛祭り」の話題では雛飾り、「七夕」の話題なら笹飾り、など。
<実施>
・その日のテーマについて約60分行います。詳細は「季節のノート」をご覧ください。
<座直り>
・回想法終了後、「では、お話も一段落しましたので、お茶の時間に」という言い方で、
甘いものなどを食べながらの雑談に移ります。
→「お話が終わりました」、或いは「終了します」という言い方をしますと、すぐに
帰ろうとする方も時にはおりますので、気を付けております。
→参加者の皆さんは、回想法の間は集中して考えておりましたので、幾分か高揚気味
の状態です。このお茶の時間でクールダウンしていただきます。
→約20分~1時間くらい雑談し解散となります。
<終了後>
①実施した実施者全員で「振り返り」(反省会のようなもの)を行います。
→ボランティアの方、施設スタッフも参加します。
→その日の回想法で話された内容で、必要な事項は施設スタッフに伝達します。
②「個人別記録表」と「グループ記録表」に、その日の参加者の発言内容と、進行の様子
を記入します。「振り返り」の時間に、振り返りながら、要点のみを記入します。
→「要点を簡略に」とはいえ、回想法終了後に毎回記入するのは面倒ではありますが、
後日「Aさんはあの時は何て言ったのかな」と思い出したり確認したり、読み返す
ことが少なくありません。
→継続して回想法を行う場合には必要な記録と思います。
→また、施設スタッフの方にとっては、介護する上での資料としても利用可能です。
(「個人別記録表」は野中恭子氏作成。「グループ記録表」は同氏の講座資料(4)
に拠って簡略化したものです)
<用語>
①この「回想法ノート」では、回想法全体の司会進行を行う者を「リーダー」と記し、
利用者に寄り添ってサポートし、時には全体進行を補佐する者を「コ・リーダー」
と記します。リーダーとコ・リーダーを実施者と記すこともあります。
②回想法に出席された施設利用者の方、及び、地域の高齢者の方を「参加者」、または
「利用者」と記します。
③回想法に出席した施設のスタッフを「スタッフ」と記します。
④リーダー、コ・リーダー、参加者、スタッフ、及び全体を「出席者」と記すこともあり
ます。 以上
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